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2011年1月29日土曜日

入学者選抜から学生確保へ:変わる大学


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(前略)企業はさまざまな理由で倒産する。(中略)現在の多くの大学が抱えている共通した経営上の問題は学生確保にある。大学は学生の受験料、入学金、授業料で収入を得ている。そうした収入が減っていけば倒産の憂き目を見ても不思議ではない。いや、いくら資金がふんだんにあっても、学生のいない大学に存在理由はないのだ。

ところで、学生確保という言葉自体が最近の言葉である。少し前までは同じ業務に入学者選抜という用語が使われていたことからもわかるように、大学はそれほど努力をしなくても定員以上の受験生を確保できていた。定員を確保できない大学がかなりの数に上るようになってきた理由は、大学の数が多くなった上に、少子化にともなう18歳人口の減少傾向が続くと同時に大学受験率もついに頭打ちしたことによって、受験者数が減少してきたためである。つまり市場が急速に縮小してきたのである。そこで当然需要と供給のバランスが崩れて、定員割れを起こし、学生確保ができなくなって潰れていく大学が出てくる。大学が潰れるということなど考えもしなかった時代から、短期間のうちに大きく様変わりしたのである。(後略)
「第1章 大学改革と事務職員」より一部抜粋