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2011年1月5日水曜日

心のケアに取り組む専門職「子ども療養支援士」創設


今日のニュース
子どもの療養生活を支援:専門職の養成開始へ:東京都内で設立総会(共同通信)

お奨めの一冊
病気の子どもの心理社会的支援入門[第2版]
――医療保育・病弱教育・医療ソーシャルワーク・心理臨床を学ぶ人に

(前略)病気の子どもは,医療の主体者として,自分の受ける治療や検査,看護について説明を受ける権利を有している。インフォームドコンセントは同意能力が認められる15歳以上で必要とされている。だが,子どもが7歳以上であれば,理解力に応じたアセントが必要と考えられている。アセント(assent)とは,コンセントと同様に「同意」と訳されているが,判断力が十分でない未成年者による同意を意味している(濱中,2003)。

(中略)子どもに対しては,病気の説明に加えて,種々の検査,処置,治療やケアについて,以下のような点を説明し,同意を得る必要がある。
  1. 意義と目的
  2. 期間,あるいは所要時間
  3. 実施方法
  4. 実施に伴う生活上の変更や制限,注意点
  5. 可能性のある不利益
  6. 期待できる結果
説明は,子どもが理解し納得できるまで,わかりやすく繰り返さなければならない。
医療従事者が子どもからの同意が得られていたと考えていたにもかかわらず,協力や行動変容が見られない事例もある。こうした事例にたいしては,問題の所在がどこにあるのかを分析する。
1 認知領域にあるのか。
(例)情報や知識が不足している。
2 情意領域にあるのか。
(例)モチベーションや取り組みの意欲が不足している。
3 精神運動領域にあるのか。
(例)実施のための技術が不足している。
問題点の所在を明確化した後に,説明を再度行い,これからどのように問題に対処していくか,子どもと共に計画を立案していくことがすすめられる。
「第2章 病気の子どものトータル・ケアと心理社会的支援」より一部抜粋